通勤の満員電車は筋トレの場だと考えると楽しくなってくる不思議
2018/11/30
サラリーマンが避けて通れない満員電車は筋トレに最適だった
満員電車はストレスフルなものだと考えると憂鬱になる。
でも本当にそうだろうか?
世間一般に言われていることが必ずしも正しくないのと同じく、満員電車が辛いという「イメージ」も誰かが作り上げた幻想にすぎないかもしれない。と、あえて言いたい。
「満員電車が辛いのではない。辛いと思っているから辛いのだ。」
という某ブラック居酒屋チェーンの社長が好きそうな言い回しで宣言したい。
というわけで私は満員電車という不毛な戦場を生き抜くため、なんとか良いイメージを持てないかと思案してみた時期があった。
そして至った結論。
「満員電車は、筋トレの場だ」
つり革を使わないで立てば足の筋肉が確実に鍛えられるよ
ちなみに私は都内でも1、2を争う人口密度を誇る某路線の、地獄の満員電車で通勤している。
正直に言おう。この状況は本意ではない。
本当のことを言ってしまえば、満員電車で通勤などしたい訳がない。本当はできる限り人口密度の高い場所には近寄りたくない。例えば渋谷のセンター街などは近寄りたくない場所の象徴のようなものだ。
しかし今は名もなくしがない一介のサラリーマンである。
通勤するには乗るしかない、やるしかない。
光明が差したのはある晴れた日、禿げ上がったオヤジの、脂ぎった頭の匂いが漂ってくるようないつもの車内だった。
ギュウギュウ詰めにされた家畜のごとく、いつものようにつり革も持たせてもらえず右に左に揺られるのに必死で耐えていた時、ふと思った。
「めっちゃ脚の筋肉つかうわ〜これ。.....ん? 筋肉使う=筋トレ...はっ!」
そう思えたとき、見える世界は一変した。
そう、満員電車の揺れに必死で耐えることが筋トレだと思えた瞬間、なぜか愉快な気分になってきたのだ。
なぜなのかは、正直よくわからない。
ただ、憂鬱な気分はそこにはなかった。なぜだか楽しかった。
「あ、そうか。今俺筋トレしてるんだ。」
これである。
私と同じく満員電車での通勤を強いられているサラリーマンの方々にはぜひ一度お試しいただきたい。
なぜだか分からないが、図々しいオバさんが耐えることを諦めて全力で体重を乗せてきていたとしても、こう思うだけで、大らかな気持ちで耐えるもとい、筋トレすることができるからおすすめだ。
満員電車筋トレは嘘じゃないよ、効果があったよ
「不遇な環境を必死で正当化するためにそう思い込んでいるのか。寂しい人だな。」
と冷めた目で見られてしまうことも承知の上だ。
しかし断じてそうではないと言いたい。なぜならしっかりと効果があったからだ。
私はその頃、皇居の周りをランニングしていたのだが、ある一定の距離まで走ると右の膝が猛烈に痛み出すという症状に悩まされていた。
それはもう、走ってられないくらい痛くなるのだ。
医者に見てもらったところ、
「左足の筋肉が衰えてることで、右足がかばって負担になってるのかもね〜(鼻ホジ)」
と言われた。
それで通勤の時はいつも、つり革を持たないで立って乗ることにしてみた。
やったことのある人ならわかると思うが、これはかなり脚の筋肉を使う。電車の不安定な揺れに両足2本だけで耐えなければならないのだから当然だ。
下手をするとズッコケてしまいそうになるから必死になる。
それを3ヶ月ほど続けてみた。といっても、毎日通勤するのだから別段努力をしたわけではなく、普通に電車に乗っていただけだ。
ところがどうだろう。その頃から不思議と走っていても膝が痛くならなくなってきたのだ。
それ以外にはトレーニングらしきことは全くしていなかったので、そのお陰としか言いようがない。
つまり満員電車で筋トレしただけで脚の筋肉が着実についていたのだ。
憂鬱な気分も吹っ飛び、健康的な脚力をも手に入れられる満員電車筋トレ。いかがだろうか。
今日も私は鍛えるために、嬉々として列車にとび乗るのだ。